日本人材マネジメント協会(JSHRM)&キャリア形成サポートセンター共催

 2021年3月5日JSHRM特別セミナーが開催されました。日本人材マネジメント協会(JSHRM)とキャリア形成サポートセンター(厚生労働省委託事業)との共催で、企業内キャリアコンサルティングの概要と運用のポイント、企業人事、キャリアコンサルタントによる座談会という内容でした。人生100年時代を迎え、組織と個人の関係も変化し、自律的キャリア構築がますます求めまれます。一方で、自律的キャリアとは具体的に何をどうしたらよいのかわからないビジネスパーソンも多いでしょう。そこで「セルフ・キャリアドック」という仕組みをご存じでしょうか。企業がその人材育成ビジョン・方針に基づき、キャリアコンサルティング面談と多様なキャリア研修などを組み合わせて、体系的・定期的に従業員の支援を実施し、従業員の主 体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組み、また、そのための企業内の「仕組み」のことです。このセルフ・キャリアドックという仕組みを有効に機能させる重要な役割を担うのがキャリアコンサルタントです。皆さんもキャリアコンサルタントの存在はご存じかと思います。しかし、重要な役割を担うべきにもかかわらず、企業組織内ではまだまだその存在が認知されていないのが実態です。何故なのでしょう?考え方のヒントとして、2001年から伊藤忠商事でキャリアコンサルティングを進めてきた浅川正健氏は、著書『企業内キャリアコンサルティング入門』中で、キャリアコンサルティングの機能は次の六つであると指摘しています。(1)アンテナ機能、(2)相談機能、(3)問題解決機能(4)連携機能、(5)人材育成機能、(6)提案機能

 今回の特別セミナーでは、キャリアコンサルタントとして実践経験豊富な方々も登壇し、企業内キャリアコンサルティングの理想と現実について示唆に富んだ意見交換がなされました。会員の皆様の中にもキャリアコンサルティングの有資格者の方々が多くいらっしゃることでしょう。今回の特別セミナーを契機にキャリアコンサルタントの活躍の場が拡大していくことを願います。

※キャリア形成サポートセンターは、キャリアコンサルティング、セルフ・キャリアドック導入の支援をしている厚生労働省委託事業です。(https://carisapo.mhlw.go.jp/

JSHRM 執行役員『Insights』編集長 岡田 英之